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映画 明日の記憶

2006/10/26(木)

最近の日記より

映画 『明日の記憶』 公開の日に見そびれていたのがリバイバルでやっていた。おまけに割引で。さっそく二人で行ってみる。
原作は山本周五郎賞を受賞。萩原浩。主演は渡辺謙、樋口可南子。
若年性アルツハイマー患者の映画である。(実話ではない、念のため)

49歳で発病、取引先との待ち合わせに、渋谷で降りたのはいいが、急に自分がどこにいるのか分からなくなる。意識がプツンと切れる瞬間。
急に周囲の景色がぐるぐると回りだし、その渦の中に巻き込まれていく。どこを見ても知らない景色ばかり。恐怖の瞬間だ。
焦った主人公は自分の勤め先に電話し、部下の指示で人ごみの渦の中を走って走って胸も潰れんばかりに走り、やっと目指すビルにたどりつく。
映像が作る最大の効果で圧巻!!圧倒される。自然にわが身に思いはいき、息子も出先でふいに迷子になったら・・・パニックになるだろ!
全く普通の迷子と違うのだと・・・鳥肌立つ思いだった。

息子の少しずつ少しずつの前進をみているのは、それでも希望があるが、これから無に向かって生きていく人を、毎日見ながら看護するのはどんな気持ちだろう。全編で、涙が止まらなかった。

奥さんは何とか症状を遅らせようと、好きな肉食を魚にし、浄水器をつけ、サブリメントを買い込み、あげくに、体につけるとお陰があると言う数珠まで買ってくる。
「人の不幸につけこんで!ふざけやがって!」
と数珠を払った手が夕食の皿まで微塵に砕く。手が勝手に動いた。妻の頬を叩いたかも知れないと思う。背筋が寒くなった。(これは本)

映画ではつまらない愚痴話から口争いになり、不意に向き合った妻の顔がアップになリ、凍りついたまま動かない。やがて額から一筋の血が・・・主人公が我に帰ると右手に焼き物の皿を握っている。

やはり映画ではショッキングな場面がいるのだろう。

50歳で退職し、主人公はほとんど家に引きこもりになるが、介護施設を探し、電車を乗り継いで訪ねていく。
近くに昔焼いたことのある陶芸窯があり、足を延ばしてたずねていく。
現実的にはアルツハイマーの人がメモを作り、それを頼りにこれだけの距離を行く事はむずかしいのだろうが、そこからファンタジーの世界が広がっていく。
緑深い山奥の朽ち果てた廃屋で、認知性の師匠と出会い酒を飲み、芋を食い野焼きを楽しむ。
帰り道 緑あふれる山の中 つり橋にたたずむ迎えに来た奥さんに
「あなた!」と呼びかけられても誰かわからない。
道に迷って呼び止められたとでも思った主人公は
「大丈夫ですか?一緒にいきましょう 私は佐伯です、お名前は?」と。思わず顔を覆って泣く奥さん、しかし次の瞬間きっぱりと顔を上げて
「ハイ 私の名は 枝に実る子と書いて枝実子といいます」
「良い名前ですね」 並んだ二人の後ろ姿が緑の中に吸い込まれていく。
滂沱と流れる涙をどうしようもなかった。

感激の百分の一も書けないが(当然だ!)病気もそして看護も、もっともっと大変な世界があるのを実感し、考えさせられた映画だった。
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